足し算の世界から掛け算の世界へ

投資

リスク資産の増加はどのような性質があるでしょうか。直感的にはイメージしにくいので、計算して把握する必要があります。

複利的な増加は理解しにくい

日常生活では、直線的な増加で物事をとらえる場面が多いことが、複利的な増加を理解しにくくしています。時速60kmで2時間移動すると移動距離は120km、毎月5万円を貯金すると1年で60万円貯まるといったかんじです。

日本企業の給料の増加も直線的に増加するところが多いのではないでしょうか。今年度の給料は、前年度から+〇%というのではなく、前年度から+〇〇円といった具合です。これは足し算の世界です。外資系企業では、前年度+〇%というのが一般的なようですが。

数十年後のリスク資産は把握しにくい

また、数十年後といった長期的な観点でどのように変化するのか簡単に計算しにくいのも、複利的な増加を直感的に把握しにくくしています。

具体例を挙げてみます。初期資金が100で、年率7%で増加するリスク資産があったとします。このリスク資産は10年後には197、20年後には387、30年後には761になります。

単利的な増加なら、10年後には170、20年後には240、30年後には310になります。

給与所得者において、20年後の給料が初年度の年収の3.9倍、30年後の給料が7.6倍になるというのは、順調に出世を重ねてもなかなか難しいでしょう。

物価の上昇は複利的に増加します。最近は、特に食品を買うときや外食時に値段が高くなったと感じますね。資産の増加がインフレに劣るようなら、実質的には資産が縮小していることになります。物価の上昇が意識される昨今、インフレ率に負けないように資産防衛する必要があります。

まとめ

リスク資産は、長期的に掛け算で増えていきます。できるだけ早くリスク資産に入金し、長期で運用することが資産の積み上げに効果的です。

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